
OpenClaw
を初めてセットアップしたとき、ちょっとした違和感を覚えました。通常のWebサービスなら当たり前にある「パスワード登録」や「アカウント作成」がないんです。
「認証どうなってるんだ?」と気になってドキュメントを読み始めたら、Dashboard UIとGatewayのペアリング機構が思いのほか面白い設計になっていました。Challenge-Response認証、デバイストークンのローテーション、5分間のタイムアウトなど、細かい設計判断が積み重なっていて、「ローカル優先だけどセキュアに」という思想が一貫しています。
本記事では、OpenClawのGateway Protocolを読み解きながら、これらの設計がどう組み合わさって「信頼」を構築しているかを解説します。

PostgreSQLのコネクションプーラーとして長年使われてきたPgBouncer
。しかし、50接続を超えると性能が頭打ちになる問題をご存知でしょうか。
この課題を解決するために登場したのが、Rust製の新しいデータベースプロキシPgDog
です。PgBouncerと比較して、50接続以上の環境で約10%高速に動作します。
本記事では、PgDogの公式ベンチマーク結果を元に、Rust/Tokioの非同期I/Oアーキテクチャがデータベースプロキシにもたらす性能向上を解説します。

「GPT-4に質問したら、なんか自信なさそうな回答が返ってきた」——そんな経験はありませんか?
実は、LLMの「自信のなさ」は数値化できます。それを可能にするのが セマンティックエントロピー(Semantic Entropy)という技術です。

AI
エージェントに「前回のデプロイ手順を覚えておいて」と頼んでも、次回また同じ失敗を繰り返す——そんな経験はありませんか?
従来のAIメモリツールは「事実を記憶する」ことに特化していますが、Mengram
は一歩進んで「失敗から学習して手順を自動進化させる」仕組みを実装しました。本記事では、Mengramの3層メモリ設計と、他のメモリツール(Mem0、Letta、Zep)との違いを解説します。

AIエージェント
がトランザクションを組み立てる時代、一番怖いのは「変なtxを作られること」です。
説明文は正しそうに見えるのに、実際の実行内容が全く違う。こういう事故を前提に設計する必要があります。
本記事の結論は、AI時代のHITLは『都度承認 + delegate強制ルール』の二重ガードで設計するです。

AIエージェントを本番運用する際、「LLMプロバイダーを切り替えたい」「チャットツールを変更したい」といった要求は頻繁に発生します。しかし、多くのフレームワークでは、こうした変更にコード修正が必要です。
ZeroClaw
は、この問題を「trait駆動設計」で解決しています。設定ファイル1行の変更だけで、LLMプロバイダー、チャットツール、メモリバックエンド、実行環境を切り替えられます。本記事では、Rustの「trait」という仕組みを使った、この柔軟なアーキテクチャを解説します。

AIエージェント
に長時間コマンドを実行させたい。でも、既存のCLIツールは「人間が端末で見る」前提で設計されているため、エージェントが出力をパースできません。
原因は単純です。多くのCLIが「結果」と「ログ」を標準出力(stdout)に混ぜて出力するからです。人間なら目で見分けられますが、エージェントには無理です。
agent-exec
は、この問題を「stdout = JSON only、stderr = ログ」という厳格な分離で解決したRust
製ジョブランナーです。本記事では、なぜこの設計が重要なのか、どう実装されているのかを解説します。

OpenClaw
のワークスペースには SOUL.md、USER.md、MEMORY.md、AGENTS.md、TOOLS.md など複数の設定ファイルがあります。それぞれ何を書くべきか、どう使い分けるかを整理します。

企業がAIエージェントを「雇う」時代が、もうすぐ来ます。
すでに一部の企業では、カスタマーサポート、コード生成、データ分析といったタスクをAIエージェントに任せ始めています。人間の従業員と同じように、エージェントに仕事を発注し、成果物を受け取り、報酬を支払う。そういうワークフローが現実になりつつあります。
ただ、ここで問題が出てきます。「このAIエージェントに仕事を頼んでいいのか?」——そう思ったとき、あなたは何を確認しますか?
人間なら履歴書、面接、リファレンスチェックがあります。でもAIエージェントには、今のところそういう仕組みがありません。ERC-8004
(Trustless Agents)は、この問いに「ブロックチェーンで解決しよう」と提案した規格です。2025年8月にドラフトが公開され、2026年1月にEthereum
メインネットへのデプロイが始まりました。

2026年2月6日、X.com(旧Twitter)がX API
の新しい従量課金モデル(Pay-Per-Use)を発表しました。これまでの月額200ドル・5,000ドルの固定プランから、API呼び出しごとに課金されるクレジット制に移行します。
この変更により、AIエージェント
にX.com APIを操作させる際の設計要件が大きく変わりました。「何度実行しても安全」だった無料APIと違い、「1回の誤実行が課金につながる」有料APIでは、CLIツールに新しい防御機構が必要です。
本記事では、私が開発したxcom-rs
というRust製X.com API CLIツールを題材に、従量課金時代のCLI設計で実装すべき3つの防御策(コストガードレール、冪等性、リスクメタデータ)を解説します。