旅行(出張)にはGL.iNet 社製OpenWrt トラベルルータ GL-AR750S-Ext が便利です。滞在先の有線・無線ネットにこれだけ接続すれば、手持ちのデバイス全てがネットに繋がります。WireGuardVPN サーバ・クライアントにもなるので、持ち運び用と拠点用で3台使っています。
GL-AR750SにはmicroSDのスロットもついていて、microSDを挿入すれば簡易共有ファイルストレージとしても機能します。本稿ではこのmicroSDにSyncthing を利用してファイルを同期する方法を説明します。
Syncthingとは
SyncthingはP2Pファイル同期ソリューションす。ドロップボックスのようなことをを中央のサーバを持たずに同期することができます。
SyncthingをGL-AR750Sにインストールする
パッケージを探す
GL-AR750SはOpenWrtが入っているのでパッケージを探してインストールします。
![](https://tumf.jp/wp-content/uploads/2020/12/image-1024x170.png)
GL-AR750Sの管理画面によると、OpenWrtのバージョンは 18.06
アーキテクチャはmips_24k
cとのこと18.06のSyncthingはなかったのsnapshotからからダウンロードします。
https://downloads.openwrt.org/snapshots/packages/mips_24kc/packages/
GL-AR750SにSSHで接続してダウンロード
GL-AR750Sには普通にSSHでログインできます。初期状態で、GL-AR750SのIPは192.168.8.1
なので以下のようにしてください。
$ ssh root@192.168.8.1
パスワードは、管理コンソールに入るものと同じものです。ログインできたら、Syncthingパッケージをダウンロードします。
$ wget https://downloads.openwrt.org/snapshots/packages/mips_24kc/packages/syncthing_1.12.1-0_mips_24kc.ipk
パッケージのインストール
以下のようにして、パッケージをインストールします n
$ opkg install syncthing_1.9.0-2_mips_24kc.ipk
サービスの登録と起動
以下のようにして、設定項目を調べます。
root@GL-AR750S:~# uci show syncthing
syncthing.syncthing=syncthing
syncthing.syncthing.home='/etc/syncthing'
syncthing.syncthing.nice='19'
syncthing.syncthing.macprocs='0'
syncthing.syncthing.enabled='0'
syncthing.syncthing.gui_address='http://127.0.0.1:8384'
syncthing.syncthing.user='syncthing'
これを、こんな感じで設定します
uci set syncthing.syncthing.enabled=1
uci set syncthing.syncthing.gui_address='http://192.168.8.1:8384'
uci set syncthing.syncthing.user='root'
/etc/init.d/syncthing enable
/etc/init.d/syncthing start
Syncthingの設定
ブラウザからhttp://192.168.8.1:8384
にアクセスすることで、ほぼ全ての設定がWebのGUIからできます。